5年前と今とでは、世界の半導体メーカーの顔ぶれはすっかり変わった。その間、あっと驚くような組み合わせでのM&Aが続き、半導体メーカーの数自体が減った。それでも半導体市場は成長し続け、巨大になった現存半導体メーカーの先導力はどんどん高まっている。

 半導体は、システム中の回路を次々と1チップ化していく方向に進化する。1チップ化しなくても、チップセットとしてチップ間で仕様を擦り合わせることで、価値が高まる。この傾向は変わらない。これからも、意外性のある半導体メーカー同士の組み合わせでM&Aがどんどん進むのではないか。

 「大喜利回答者、2018年の注目・期待・懸念」をテーマに、各回答者が注目している2018年の動きを挙げていただいている今回のテクノ大喜利。8番目の回答者は、Grossbergの大山 聡氏である。同氏は、2018年の半導体業界におけるM&Aの動きについて語った。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
大山 聡(おおやま さとる)
Grossberg 代表
大山 聡(おおやま さとる)  1985年東京エレクトロン入社。1996年から2004年までABNアムロ証券、リーマンブラザーズ証券などで産業エレクトロニクス分野のアナリストを務めた後、富士通に転職、半導体部門の経営戦略に従事。2010年よりIHS Markitで、半導体をはじめとしたエレクトロニクス分野全般の調査・分析を担当。2017年9月に同社を退社し、同年10月からコンサルティング会社Grossberg合同会社に専任。
【質問1】2018年に産業や社会に大きなインパクトを与える注目すべき動きは何ですか?
【回答】大規模なM&A
【質問2】長期的観点から発展や成長、ブレークスルーの登場を期待していることは何ですか?
【回答】 AIに関連した動きのすべて
【質問3】2018年に産業や社会へのネガティブな影響を及ぼしそうな懸念点は何ですか?
【回答】マクロ経済の失速