三浦 たまたま資料があるんで、ちょっとそれで説明しますね。
瀬川 たまたまなの?
三浦 昨日、外で説明していたので資料がカバンに…。
瀬川 何の営業をしているか分からないね(笑)。
三浦 もちろん、本業の仕事もきちんとやっていますよ(笑)。でも、お客様のところで本業の打ち合わせが終わった後、最後に越境リーダーシップの話をすると「それも聞きたい」と、みなさんがおっしゃるんです。
瀬川 ああ、メインディッシュが「越境」になりつつあるな〜。上司と一緒に営業に行くと、面白くなさそうな顔をされちゃうんじゃないの(笑)。
三浦 いやいや、そんなことは…。
越境リーダーには、いわゆる方法論よりも自分の思いや直感を起点に行動して、結果を出していく人たちが多いんです。組織の中で自分の役割をきちんと全うして、そこに足場を置きながら組織の壁を越えて何らかのテーマを事業化して解決する。こういう取り組みをしている人は、組織の外と共創しながら多くの人とつながっていきます。
そうすると、個人を起点に企業やNPO(非営利組織)、地域が連携していく形で社会的課題を解決していくという図式ができます。これが、新しい価値を創造するためのこれからの形だと思っているんです。
長岐 実際のビジネスとしては、どういうことを。
三浦 越境リーダーを招いてリーダーシップについて参加者と対話をしてもらう「越境リーダーシップカンファレンス」や、創発の場を提供する「越境リーダーシップギャザリング」などに取り組んでいます。実践研究活動で「越境リーダーシップを発揮するための壁をどう越えるか」というプロセスや実践知を体系化したツールを開発しました。それを活用して、実践者の視点で、社員個人の思いから主体的な価値創造が起きる仕組みを企業と構築する取り組みが始まっています。
瀬川 ようやく最近、形になってきたという感じですよね。
長岐 では、最終的には、越境リーダーシップのメソッドを体系化して商材にしていくということなんですね。