浅水 それから、函館で何か楽しいことができないかと、経営者の同志が集まって2009年から「HAKODATE黒船」というイベントを始めたんです。函館開港150周年記念で行われた100を超えるイベントの1つだったんですが、その中で1500人を超える来場者で一番集客が多かったんです。しかも若者が集まったのがHAKODATE黒船だけだった。

 それで市長さんから、こういうイベントをもっとやってほしいというお話をいただいて、翌年から「函館黒船地域活性化協議会」というのを立ち上げて、単独開催するようになったんです。会員は若者の経営者を中心に、普通のサラリーマンの方もいて総勢84名でやっています。

 コンセプトは「やればできる、願いはかなう」。音楽と食とファッションのカテゴリーで、プロのミュージシャンやモデルの方に出演していただきつつ、オーディションを開催して、地元の若者たちが、プロのみなさんと共演できるステージをやったり、プロを目指す人へ夢を後押しするようなことをやっていますね。昨年は来場者も1万人を超えるまでになりました。

リアル開発会議 「黒船」というネーミングはどこから?

浅水 耕太(あさみず・こうた)。1980年、北海道函館市生まれ。2009年にサンズコーポレーションを設立。2013年、サンズラボを設立。2015年、ニホントランカ設立。グローバルスポーツアカデミー理事。函館黒船地域活性化協議会副会長(写真:加藤 康)
浅水 耕太(あさみず・こうた)。1980年、北海道函館市生まれ。2009年にサンズコーポレーションを設立。2013年、サンズラボを設立。2015年、ニホントランカ設立。グローバルスポーツアカデミー理事。函館黒船地域活性化協議会副会長(写真:加藤 康)
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浅水 函館も150年前にペリーが来航して新しい文化を入れた港の一つなんですが、長崎や横浜に比べて、新しいものを受け入れる気持ちがないところなんですよ。むしろ新しいものはどんどん壊せ、みたいな。今の函館も、例えば夜景がきれいとか、おいしいものがたくさんある、というものに溺れてしまって、人口の誘致に対して新しいテーマが全然出てこなくなっちゃった。

 そこで「ペリーが来て和洋折衷の文化や新しい建物ができた、黒船をもっと思い出してくれ」と。「もっともっと新しいものを受け入れれば、函館はもっともっと大きくなるんだよ」。そういう思いを込めて黒船という名前にしています。

三反田 あとラジオのことも。ラジオ番組もHAKODATE黒船からなんだよね。

浅水 そうですね。北海道の観光振興機構さんがスポンサーについてくれて、毎週土曜日に放送しています。北海道の観光スポットを紹介するもので、函館の観光に関連する人に協力してもらってます。

三反田 こういうことやっているから有名なんだよね。大阪の居酒屋で会った函館出身だっていう女の子が浅水さんのこと知ってたしね。しかし、声は大丈夫だったの?

浅水 かすれた声してるから、本当ならダメなんじゃない? でも、電波障害が気にならないというメリットもあるし(笑)。

三反田 なるほど(笑)。じゃあ斉藤さん、お願いします。

斉藤 僕はどの立場で話せばいいのかな。やはり介護の連合のことでしょうか。