smartブランドは、1970年代からドイツDaimler社が検討を進めてきた、都市の混雑を解消するクルマの構想を実現するものとして、1991年に誕生した。「Swatch-Mercedes-Art-Car」から、smartと名付けられた。当初、2人乗りで誕生したsmartは、その後、4人乗りやスポーツタイプなど派生車種が増え、現在では2人乗りを「smart fortwo」と名付けている。

新型smart fortwoは、限定販売のみの設定。edition1は440台販売される
新型smart fortwoは、限定販売のみの設定。edition1は440台販売される
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 新型smart fortwoは、その3代目となる。基本構想に変わりはないが、これまでの2世代と大きく違うのは、車幅が広がったことだ。約100mm広がり、全幅1665mmとなって日本の5ナンバーサイズの限度幅1700mm近くまで広がった。

 こうした結果、一見したところは、そもそも都市の混雑を解消しようと、前後長はもとより車幅も詰めたsmart本来の姿は薄れた印象がある。だが、町を走らせてみると、smartならではの機敏な運転感覚はこれまで通りだった。

フロントのボンネットフード内は、バッテリーやラジエターなどがあり、荷室スペースとしては使えない
フロントのボンネットフード内は、バッテリーやラジエターなどがあり、荷室スペースとしては使えない
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ステアリングをいっぱいに切ると、前輪の内輪はこんなに向きを変えられる
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