IoT(Internet of Things)やビッグデータなど最新のITによって工場の生産性や製造業全体のビジネスモデルを革新しようとする動きが活発だ。当初はドイツの「Industrie 4.0」(以下、インダストリー4.0)や米General Electric社が提唱した「Industrial Internet」といった海外の取り組みが目立っていたが、日本でもここ1年ほどでさまざまな協議会やコンソーシアムが立ち上がるなど反攻の兆しが出てきている。

 このような「第4次産業革命」ともいわれる動きによって、工場や製造業はどう変化するのか。FA/計測技術の展示会「システム コントロール フェア 2015/計測展 2015 TOKYO」の特別セッションでは、「第4次産業革命で工場が変わる、社会が変わる」と題して、この分野に詳しい3人のパネリストがものづくりの未来について語った。そのパネリストとは、法政大学デザイン工学部システムデザイン学科教授の西岡靖之氏、未来調達研究所取締役の坂口孝則氏、武州工業代表取締役の林英夫氏である。

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 そこで、この特別セッションの模様を2回にわたって紹介する。前編となる本稿では3氏がそれぞれのテーマで講演した内容、後編では3氏によるディスカッションの内容を取り上げる。