2016年4月から日経デジタルヘルス編集部に加わりました、伊藤瑳恵です。

 学生時代に電気工学をベースにした医療工学や医用情報を学んでいたこともあり、デジタルヘルスの分野に強く関心を持っています。まだまだ走り出したばかりですが、この2カ月を振り返って特に印象に残っているのは、開発者の側と現場(使い手)の側の双方に取材することができた場面です。

 例えば、ニフティの「おへやプラスPRO」の発表会では、ユーザーとして製品を使用している介護事業者の生の声を聞く機会がありました(関連記事)。使い手側の率直な意見や感想を取材でき、製品開発はスペックだけではなく、使う場面を想定することが必要だということを再認識しました。

 日本エンブレースとMSドリームが共同開発した「ソーシャル認知症ケアネットワークシステム」の取材では、同システムを使用している大学病院の先生方の声を聞くことができました(関連記事)。そこで学んだのは、年齢や地域によって“デジタル”への感触が違うこと。特に興味深かったのは、症状によって紙とデジタルを使いわけるという話です。個別化医療や個別化治療という言葉を聞くことが多い昨今ですが、デジタルの取り入れ方も多様化しており、個人や地域に合わせた形で取り入れようという流れがあることを実感しました。

 末筆になりましたが、日経デジタルヘルスの読者の皆様の声に耳を傾け、明日にでも役に立つような有益な情報発信に携わりたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。