蓄電池を利用した「災害に強い」電力サービス

 プログラム参加者は太陽光と蓄電池の併設により、非常時に重要性の高い家電などの電源を確保できる。同州で近年起こった災害による停電によって、電力需要家の間では、「災害に強く」「クリーン」な電力バックアップサービスへの関心が高まっている。

 従来使用されている非常用発電機はガソリンや軽油などの化石燃料を使用しており、騒音が大きく、クリーンではなく、さらに、燃料を定期的に買い替える必要があった。太陽光と蓄電池を合わせることで、需要家は非常時にクリーンなエネルギーの供給を電力会社から受けられる。

 蓄電池の設置にあたり、参加者は頭金などの必要は一切ない。各家庭に設置導入される全ての蓄電池はCon Ed社が購入、そして所有し、出力1.8MW・容量4MWhの蓄電池を一つにまとめた「クリーン仮想発電所」を構築する(図3)。

図3●ニューヨークの家庭に導入される蓄電池。非常時は太陽光の電力が供給される。(出所:SunVerge社)
図3●ニューヨークの家庭に導入される蓄電池。非常時は太陽光の電力が供給される。(出所:SunVerge社)
[画像のクリックで拡大表示]