米国で高効率の太陽光パネル(モジュール)メーカーと言えばサンパワー (SunPower)。日本で高効率パネルと言えばパナソニック。そんな2つのプレミアム・パネルメーカーが米国の住宅用太陽光市場でバトルを繰り広げようとしている。

 両社は「ACモジュール」と、米国国内でのセル(発電素子)・パネル生産に関してしのぎを削ることになりそうだ。

住宅市場で伸びる「ACモジュール」

 「ACモジュール」とは、太陽光パネル1枚ごとに超小型のインバーター(パワーコンディショナー=PCS)を背面に装着し、セルで出力した直流(DC)を交流(AC)に変換しつつ、MPPT(最大電力点追従)制御を行う技術だ。通常の直流を出力するモジュールに対して、モジュールレベルで交流に変換されるので、「ACモジュール」と呼ぶ 。

 クリーンテクノロジーリサーチ・コンサルティングの米GTMリサーチによると、2017年にマイクロインバーターは米国住宅用太陽光向けPCS市場で66%を占めていたという。

 パナソニックが今年2月にマイクロインバーター(超小型PCS)で先駆的なメーカーである米エンフェイズ (Enphase) と提携すると、発表した。パナソニックの「Nシリーズ」モジュールにエンフェイズのマイクロインバーターを取り付け、「ACモジュール」として販売するという。

 サンパワーも「ACモジュール」に数年前から力を入れている。同社は2014年にマイクロインバーターメーカーのソーラーブリッジ(SolarBridge)を買収した。同社の高変換効率のXシリーズモジュールとソーラーブリッジのマイクロインバーターを組み合わせた。