「ネットゼロエネルギー」義務化

 2013年、ランカスター市は、市内の全ての新築戸建住宅に太陽光発電の導入を義務付けるという米国初の規定を定めた。今年に入り、さらにレベルアップし、新築住宅が「ネットゼロエネルギー」になることを義務付けた。

 2013年の規制は、1kWでも太陽光発電が住宅に設置されていればクリアできるが、今年の規制では、家庭の電力消費量を全て賄えるサイズの太陽光発電を設置する必要がある。ガイドラインとして、1平方フィートの延床面積当たり2Wとなっている。

 もし、ホームビルダーが太陽光発電を新築に搭載できない場合、1平方フィートの延床面積当たり1.40ドルの支払いが生じる。その支払い金額は、この新築を購入した家庭の「ランカスターチョイスエネルギー」への電気料金支払い金額の約50%を20年間カバーするのに匹敵する。

 パリス市長は、2008年に市長に当選して以来、2010年、2012年、さらに2016年に再当選している。「市民の皆様は、私の出した(温暖化対策に対する)成果が気に入っているのでしょう。その結果として、大多数でまた選ばれましたから」と、市長は微笑んだ。