電気バスと電気ごみ収集車が走る

 2013年にBYDモーターズ社は ランカスター市に中国企業としては初めて、単独資本で完全電気バス工場と蓄電池工場を建設した。

 翌2014年には、初めての米国現地生産の大型電気路線バスを生産、また米国運輸省の安全テストを通過し、2015年には完全電気長距離バスを生産し始めた。バスの長さは45フィートで、一回の充電で160マイル以上、走行できる。

 BYD社は、最初の電気長距離バスをアンテロープバレートランジットと呼ばれる地元の公営バス運営機関に納入した。アンテロープバレートランジットは、5年間で45フィートの電気バスを16台、60フィートの電気バスを13台購入することになっている。

 パリス市長は「電気だから静かですし、一回の充電で24時間走行できます。さらに、災害なので停電になった場合、非常用電源として(バスの蓄電池を)使用できます」と言う。

 現在、同市では市内のバスだけではなく、公共のごみ収集車、清掃車もディーゼルエンジン車からEVに変えているという(図4)。

図4●ランカスター市内を走る中国BYD社製の電気バス
図4●ランカスター市内を走る中国BYD社製の電気バス
(出所:the City of Lancaster)
[画像のクリックで拡大表示]