みずほ証券では、日本・アジアを中心とする多くのiPhoneバリューチェーン企業(部品・部材・装置・組立・流通など)の動向を分析し、iPhoneの生産動向の把握や予測を行っている。

 当社が想定する2015年第3四半期(7~9月)のiPhone最終組立台数は、前年同期比35%増の5200万台。内訳は6/6sが3200万台(うち6sが1700万~1800万台)、6 Plus/6s Plusが1200万台(うち6s Plusが500万~600万台)、5sが700万台。

 当社は2015年10月前半時点では、同年第4四半期(10~12月)のiPhone最終組立台数を前年同期比7%減の7500万台と想定していた。内訳は6sが5000万台、6s Plusが2200万台、5sが400万台である。2016年第1四半期(1~3月)については、新機種(画面サイズ4型の6c)を含んで最大5900万台(前年同期比2%減)と想定していた。2015年第4四半期の生産台数の下振れリスクは小さく、2016年第1四半期(特に旧正月から3月にかけて)の生産台数に下振れリスクが大きい、と見ていた。

 実際、第4四半期に入って6s Plusと5sは想定数量を上回る勢いで推移し、7900万台程度まで上振れる可能性があると当初は見ていた。しかし足元のバリューチェーンの動きからは、6sの12月生産台数が300万~400万台ほど下振れするリスクが出てきている。これらの結果、第4四半期の生産台数は結局、当初予想した7500万程度に落ち着きそうだ。