前回もこのコラムで書いた中高生によるものづくりのハッカソンともいうべき「Mono-Coto Innovation」関連記事)。少々さかのぼりますが、2016年11月下旬に日本科学未来館で開催された、地方決勝の東京会場にお邪魔しました。

アイデアを発表するチーム(1)
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アイデアを発表するチーム(1)
アイデアを発表するチーム(2)
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アイデアを発表するチーム(2)
 東京地区のテーマ出題企業(メインスポンサー)は、富士通デザイン、コクヨ、ゼビオホールディングスの3社。富士通デザインは「パーソナルコンピューターの再定義」を、コクヨは「日ごろの小さな不満を解決する文具」、ゼビオホールディングスは「中高生のスポーツ部活動の場で欲しくなるモノ」という課題を出しており、各課題に対して予選を勝ち抜いた3チームずつ(計9チーム)が、自分たちで作ったモックアップを使いながらプレゼンテーションを行い、アイデアを競い合いました。

ン十年前の高校生と比べると

地方決勝を勝ち残って表彰されるチーム
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地方決勝を勝ち残って表彰されるチーム
 筆者は途中からお邪魔したので全てのプレゼンを見たわけではないのですが、もう一ひねり欲しいというアイデアもあれば、なかなか斬新なアイデアや実際にあったら大人でも使いたいかもと思わせるアイデアもありました(決勝戦前なので詳細は割愛します)。ともあれCRIO SCHOOL代表取締役の西山恵太氏も指摘していましたが、総じて実際に使う中高生のニーズを捉えた具体的なものばかりでした。

本決勝に選出されて、チームの思いやこれまでの苦労を一言
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本決勝に選出されて、チームの思いやこれまでの苦労を一言
 それにも増して筆者が驚いたのは、彼らのプレゼンテーションスキルの高さです。皆、パワーポイント(たぶん)を使いこなし、しっかりした口調で自らのアイデアやその利点を理路整然と語ります。「いまどきの中高生はすげぇな」。自分が中学生や高校生だったころに、人前に立ってあんなプレゼンが果たしてできただろうか(いや、できない)、などと思いながら拝聴いたしました。

発表を見守る会場
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発表を見守る会場

 参加している中高生らがとても楽しそうだった点も印象的でした。チームの構成はバラバラで、男子だけ、女子だけのチームもあれば、男女混成チーム、中高生が入り交じったチームも。みなステージでは多少緊張しつつも、このイベントを楽しんでいる様子が伝わってきます。まあ、自主的に参加しているわけですから、こういうアイデア検討やものづくりが好きなんだろうとは思いますが、「青春だな~」とオヤジ記者は眩しい若さに目を細めながら眺めておりました。

 最終決戦は2017年4月1日。山形、東京、京都の各地方決勝を勝ち抜いたチームがプロトタイプを持ち寄って日本科学未来館に集まります。

最後は全員で
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最後は全員で