2018年4月、いよいよ診療報酬と介護報酬の同時改定が実施される。社会保障における6年に1回のイベントのため、大きな注目が集まっている。

 今回の同時改定では、2025年問題が近付く日本において、イノベーションの期待が高まるキーワードが並んだ。例えば、「遠隔医療(オンライン診療)」「自立支援介護」「介護ロボット」「ペーパレス化」「密接な医療・介護連携」などである。

 厚生労働省から提示された報酬案は、現場が期待した報酬額であったかどうか賛否両論あるだろう。ただし、少なくとも今までできなかった事が新しく認められるなど、イノベーションのための大きな風穴が開いた内容だと筆者は受け止めている。

 このうち本稿では、今回の同時改定における(1)医療・介護連携でのICT活用、(2)ケアマネジャーのICT活用、の2つのシーンについて掘り下げていきたい。