井上 今、ジンズでは集中するためのスペースを作るということに取り組んでいます。なぜ眼鏡メーカーのジンズがそんなことまでするのか。それは、ライフスタイルを変えることだと思っています。
JINS MEMEを開発してから、ジンズは何の会社なのかということを考えるようになったのですが、眼鏡が端緒になっているのは結構正しいと思っています。もともと眼鏡メーカーだったので、完全に後付けではありますが。
ジンズは現在、「Magnify Life」というコンセプトを掲げています。Magnifyというのは、「拡張する」というような概念なので、いわんとするところは眼鏡でライフスタイルを拡張する、ひいては新たなライフスタイルを提案する会社ということになります。
要するに、何か物体があり、この物体に対して人の目があって、視力によって認知する。認知すると感情が動いて、思考し、行動としてアウトプットする。インプットからアウトプットまで、人の一連の流れにおける入り口の部分に僕らはリーチできています。さらに、その先の感情や思考に対してどうリーチするかというときに、どれだけ集中しているとか、喜怒哀楽のどの状態にあるかとか、そういったデータをJINS MEMEによって可視化することで、Magnify Lifeを実現できると思っています。
人は、全情報の約87%が目から入るといわれます。情報化社会において視力の部分を握っているというのはかなり大きなことなので、そこを軸にさまざまな事業を展開していく、Magnify Lifeとしてやっていくのは、かなり面白いなと思っています。
野々上 集中力を計測して、いろいろ発見はありましたか?