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HOME新産業航空・宇宙山崎大地の宇宙はビジネスの宝庫だ > 無重力で「AKB」、「貞子」や「魔法使い」になる

山崎大地の宇宙はビジネスの宝庫だ

無重力で「AKB」、「貞子」や「魔法使い」になる

無重力飛行でのニーズは、とどまるところを知らず

  • 山崎 大地=国際宇宙サービス(ASTRAX)代表取締役社長・民間宇宙飛行士
  • 2016/10/06 00:00
  • 1/5ページ

 前回では、「宇宙は無重力の世界ではない」「宇宙船や宇宙飛行士などが浮いている無重力は人工的に作り出されている」「そもそも無重力とは何か」「航空機による無重力の作り方」など、これから始まろうとしている「宇宙旅行時代」に向けて、あらかじめ知っておくべき「無重力の基本」について解説しました。今回は、実際に無重力状態でどんなことができるのか、どんなことが難しいのか、またその面白さや不思議さ、無重力が秘める可能性など、これまで我々 ASTRAXが4年間で実施してきた無重力関連のさまざまな挑戦や事例を紹介し、無重力が秘める可能性やビジネスチャンスについてお伝えしたいと思っています。

 まず、我々の経験を紹介する前に、なぜ無重力をはじめとする宇宙に大きなビジネスチャンスがあるのかをお話したいと思います。

 本連載で既に紹介しましたが、いずれ一般的な人でも宇宙に行ける宇宙旅行時代が始まります。そうなると、宇宙や無重力という特殊な環境の中で、全てのお客様の多様なニーズに応えるために、様々なサービスや技術、商品が必要になります。かつて、人間が自分の国から船に乗って海外に向かい、その後飛行機に乗ってどこへでも行けるようになったように、これからは人間の生活圏が地表から離れて宇宙空間まで広がります。ですから、「自分は宇宙に行くわけではないから関係ない」「我々のビジネスは無重力と関係ない」ということはなく、地上にある全てのビジネスや商品が、宇宙や無重力に関わってくる時代に突入していきます。無重力や宇宙での経験は、地球上に住む我々の普段の生活にも還元されていくでしょう。

 そう考えると、ビジネスの規模は、地球から宇宙まで広がる非常に大きなものになり得ます。だからこそ、世界中の起業家や投資家たちは、こぞって世界単一マーケットを作るために、民間宇宙のインフラ作りに挑戦しています。

 一般人でも乗れる宇宙船の開発は、世界各地(特に米国)で進んでおり、今や民間による宇宙ホテルの開発も始まっています。宇宙旅行に行きたいと思っているお客様もたくさんおり、すでに予約だけでも10万人を超えている状態にあるのです。

宇宙サービスは未開の地

 ただし、乗り物がありお客さんがいても、その“間”をつなぐサービスが現状ではまだほとんどありません。お客様の個別のニーズに応えるサービスや商品を作る企業・個人がほとんどいないということです。例えば宇宙で結婚式を挙げたい人はたくさんいるのに、「宇宙神父」も「宇宙カメラマン」も「宇宙ウエディングドレス」も「宇宙結婚指輪」もありません。だからこそビジネスチャンスなのですが、宇宙開発は国家事業として進めるのが当たり前と考えている日本人の意識から、こうした宇宙関連のサービスや商品を作ろうという大きな動きにはつながっていないのが日本の現状です。

 こうした状況を変え、多くの日本人に無重力や宇宙に関連したビジネスに参入してほしい。そんな思いからこの連載を始めています。もちろん我々自身もさまざまなビジネスに挑戦していますが、宇宙ビジネス、特にサービスは非常に多岐にわたるので、多くの人の協力がないと開拓できません。

 そこで、我々の経験を読者の皆さんと共有し、その意識を地上から宇宙へ広げていくきっかけになればと思っています。その第1弾として、無重力を活用したビジネスの可能性を、我々の経験を基に解説したいと思います。

無重力フライトの様子

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