■二九精密機械工業株式会社の概要
【創業】1917年
【資本金】3000万円
【代表】代表取締役社長 二九 良三
【社員数】180人
【住所】京都市南区唐橋経田町33-3(本社) 他拠点4カ所
【得意な微細加工】小径βチタンパイプへの微細加工、
    各種難削材に対する微細加工、微細レーザー加工 他

βチタンパイプへの微細加工で独自強みを持つ

 二九精密機械工業は京都市内に本社を置き、京都府内に工場とR&Dセンター、そしてドイツ・フランクフルトにも営業所を持つ部品加工業です。創業100年を超える同社は数多くの独自技術を有していますが、中でもオンリーワンといえるのがβチタン(ベータチタン)パイプへの微細加工です。βチタンは「軽量で高い耐腐食性と復元性」を兼ね備えたチタン合金であり、鉗子・内視鏡・ニードル・ノズルといった医療・分析機器や、プラント・宇宙航空分野で活用が進む素材です。

図1 βチタンパイプへの微細加工事例
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 βチタンは機能性に優れる半面、加工の難しさも特徴であり、特に直径1mm未満の小径パイプ化は非常に困難とされていました。そうした中で二九精密機械工業はβチタンの小径な微細パイプ化を追求し、2011年には世界で初めて外径0.5mm、内径0.3mmの「βチタンパイプ」の開発に成功しました。

図2 ⌀0.5×⌀0.3極細βチタンパイプ
図2 ⌀0.5×⌀0.3極細βチタンパイプ
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