【資本金】2000万円
【代表】代表取締役社長 木村 俊彦
【社員数】37人
【住所】京都府長岡京市馬場人塚1番地2
【得意な微細加工】金型鋼、セラミックに対する超精密鏡面加工 他
切削加工で面粗さRa5(nm)を実現
京都府長岡京市に本社工場を置く木村製作所は、その外観を見る限りでは普通の町工場に見えます。しかし同社が京都大学桂ベンチャープラザ内に設置している「ナノ加工研究所」は、文字通り日本トップクラスの超精密鏡面加工技術を有しています。
第17回でもお伝えしましたが、近年のモバイル機器へのカメラモジュールや、IoT、人工知能(AI)による自動運転ニーズに対応するため、光学レンズを量産するための金型のニーズが急速に高まっています。また次世代自動車のコックピットモジュールで使用されるヘッドアップディスプレイ(HUD)でも、光学系に非球面レンズが求められます。
従来こうしたレンズの金型、特に非球面レンズの金型における仕上げ加工においては熟練した職人による手仕上げ作業が一般的でした。ところが熟練した職人がどんどん減っていること、さらに製造プロセスに再現性を持たせる意味で、切削および研削加工による鏡面加工、さらに研磨加工そのものをNC化することによる「手作業レス」な加工手法に注目が集まっています。
木村製作所の切削加工による超精密鏡面加工は、一般的なラップ加工と同等のRa5(nm)を実現しています。現在、さらなる超精密鏡面加工の確立と安定化を目指し、NC技術を用いた鏡面加工方法について研究を進めています。