新型ミニバンの「トール」
図1 新型ミニバンの「トール」
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高張力鋼板の比率が34%のボディー骨格
図2 高張力鋼板の比率が34%のボディー骨格
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 ダイハツ工業とトヨタ自動車が2016年11月9日に発売した新型の小型ミニバン「トール/ルーミー/タンク」は、ボディー骨格の34%(質量比)に高張力鋼板を使い、衝突安全性を高めた(図1)。

 今回の新型ミニバンは、両社が2016年4月に発売した新型「ブーン/パッソ」のプラットフォームをベースに開発した。ボディー骨格への高張力鋼板の使い方は、同車に適用した「軽量・高剛性ボディー」と基本的に同じ。使用比率の内訳は、引っ張り強さ440MPa級が約20%、590MPa級が約10%、残りが780MPa級と980MPa級である(図2)。

 このうち980MPa級は、センターピラー(アウター材)の補強材やフロントピラー(インナー材)、サイドシル(アウター材)の補強材などに使った。780MPa級はルーフレールなどに使用した。590MPa級を使ったのはセンターピラーのインナー材やサイドシルのアウター材など(図2の赤い部分)、440MPa級を使ったのはフロアパネルやフロントフレーム、リアフレームなどである。