光源の発光を所望の明るさに調整すること。LEDは白熱電球と同じく,蛍光管に比べて細かな調光が容易とされる。LEDを点灯させる電源回路において,LEDに投入する電流の大きさやデューティ比(オン時間とオフ時間の比)を変えることで,明るさを調整する。

 白熱電球の明るさをスライダックを使って調整するように,LED照明でも所望の明るさになるように調整できる機能を備えた品種がある。天井などに埋め込むLED照明器具だけでなく,LED電球でもリモコンで調光できる品種もある。光センサと組み合わせ,外光の明るさに応じて自動的に調光するLED照明器具もある。

 液晶パネルのLEDバックライトの調光では,LEDの発光をバックライト全面で調整するか,あるいはバックライト面内で部分制御することになる。液晶パネルに表示する映像に合わせてLEDの発光を制御することで,ピーク輝度を確保しながら,暗い部分の輝度を引き下げることができる。例えば,東芝の液晶テレビ「CELL REGZA55X1」は,白色LEDの直下型バックライトを搭載する。入力映像に対して512領域(16×32)で,LEDの発光を部分制御する。領域内に搭載する複数個の白色LEDを最大輝度で発光させることで,ピーク輝度は1250cd/m2,映像表示時のコントラスト比は500万対1を実現する。

 シャープの液晶テレビ「LED AQUOS LX」シリーズも同様に,白色LEDをバックライトに採用する。白色LEDバックライトの輝度を制御して,映像表示時のコントラスト比で200万対1を実現する。LEDバックライトの輝度制御は部分制御ではなく,パネル全面に対して実施している。

LEDで色温度と照度を変える
東芝ライテックは調光機能を備えた作業・周囲照明を「ライティング・フェア 2009」に参考出品した。
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