液晶パネルの光源にLEDを用いたもの。光源が冷陰極蛍光管(CCFL)である場合に比べて,薄型化や表示性能の向上,低消費電力化を図れる。テレビ・メーカー各社は液晶テレビの付加価値を高めて,価格低下の抑制を狙う。LEDはCCFLのように水銀(Hg)を含まないため,環境対応をアピールすることもできる。

 LEDバックライトは,その配置部分で「エッジライト型」と「直下型」に分類される。ただし,それぞれが実現できる性能は一長一短だ。

 エッジライト型は,液晶パネルの側面に白色LEDを配置し,反射板や導光板を用いてパネル全体を照射する。薄型化に適しており,厚さが10mm前後である液晶テレビはエッジライト型を採用する。

 直下型は白色またはRGB3色のLEDを液晶パネルの背後に多数配置する。液晶パネルに表示する映像に合わせ,LEDの輝度を領域ごとに制御すると,コントラスト比を高められる。RGB3色のLEDを使用すれば,色再現範囲の拡大が可能である。