long-term evolution

 第3世代携帯電話(3G)を拡張した通信方式の一つ。基地局から端末への送信にOFDMA(直交周波数分割多元接続)方式を採用することで,最大データ伝送速度を100Mビット/秒に高めることを目指す。LTEは,3G向けの周波数帯を使いながら第4世代携帯電話にほぼ近い技術を採用することから,「3.9G」とも呼ばれる

 LTEは,W-CDMA方式の標準化団体3GPPにおいて標準化を進めている。NTTドコモは,OFDMAを基礎とした「VSF-OFCDM」などを使う自社技術の「Super 3G」を提案し,2006年6月の会合で基本仕様の一つに採用された。

 同じく2006年6月には,LTEの要求条件の概要が固まった。最大データ伝送速度は,下りで100Mビット/秒以上,上りが50Mビット/秒以上。発信から回線の接続を確立するまでの時間である制御遅延は,現行技術の数十分の1となる100ms以下とした。データ伝送時にネットワークで発生する伝送遅延は,無線アクセス・ネットワーク(RAN:radio access network)において5ms以下を要求する。