CameraLink

 産業用デジタル・カメラと画像入力ボードを接続する規格仕様。デジタル・カメラに従来使われてきたRS-422パラレル・インタフェースよりも接続線数が少なく,高速で安価な標準インタフェースを市場に提供することを目的として5年ほど前に米国で制定された。最近になってようやく,日本でも普及し始めている。

 規格仕様を策定したのは,米国の自動化イメージング協会(http://www.machinevisiononline.org/)である。米国の半導体メーカーであるNational Semiconductor社が開発したフラット・パネル・ディスプレイ用インタフェース「チャンネルリンク(Channel Link)」を元に,仕様を画像処理システム向けに拡張した。物理層には,小振幅の差動伝送方式である,LVDS(Low Voltage Differential Signaling)を利用している。

 カメラリンクの回路構成では,28ビット・データを4本のLVDSチャンネルによって送信する。データ転送速度は最大で1.6G ビット/秒になる。28ビットのデータ・セットは24ビットの画像データ・ビットと,4ビットのステータス・ビットからなる。24ビットの画像データは8ビットずつ,3つのポート(A/B/Cポート)に分割される。ケーブル・コネクタは26ピンの高密度ミニ・デルタ・リボン・コネクタ(MDRコネクタ)である。26ピン中,10ピンをデータ伝送に使う。

 カメラリンクには,複数の画像取り込みを可能にする拡張仕様(コンフィギュレーション)が用意されている。基本仕様である上記の構成(ベース・コンフィギュレーション)に28ビット・データを追加したミディアム・コンフィギュレーションと,ミディアム・コンフィギュレーションに20ビット・データを追加したフル・コンフィギュレーションがある。


カメラリンクの基本構成