電源の制御をデジタル化するデジタル電源の広がりや、双方向電源によるエネルギーの有効活用など、電源の制御設計の重要性が増しています。様々なアプリケーションに対応した電源システムの構築には、電源の普遍的な制御理論を熟知し設計することが重要ですが、そのためには電源主回路の定式化が前提条件となります。
本セミナーでは、これまでの電源設計の教科書にはない新しい見地から基礎理論および実践例を使って解説します。電源の制御設計において重要な制御対象である電源主回路を、データ解析により定式化していきます。その手法として、負荷電流を変数にした新しい状態平均化法を用います。ここでは、状態平均化法を用いた解析手順だけでなく、状態平均化法そのものの原理についても解説します。
さらに、制御系を包括的に設計するために重要な3つの指標(三種の神器:一巡伝達関数、出力インピーダンス、入出力特性)についても、非絶縁DC-DCコンバータを例に分かりやすく解説します。
電源は単体で用いられることは少なく、近年では複数の電源を接続した場合の系の安定度が問題となっています。本セミナーの最後ではこれら問題点と解決手法についても解説します。
本セミナーは今年3月に発刊した「スイッチング電源制御設計の基礎」の内容をベースにしています。
【受講効果】
- 書籍には盛り込めなかった内容を加えて詳しく説明の予定
- 電源の普遍的な制御理論に基づいた主回路の定式化を学びます
- 状態平均化法を用いた解析を行います
- 制御系を包括的に設計するために重要な3つの指標について解説します
講師紹介
安部 征哉 氏 (あべ せいや)
九州工業大学大学院 生命体工学研究科 准教授
2005年3月に九州大学大学院システム情報科学府・博士課程を修了し、同年4月から同システム情報科学研究院・学術研究員。
2006年から助手、2007年から助教。2010年4月から国際東アジア研究センター・上級研究2014年10月九州工業大学大学院生命体工学研究科・准教授。スイッチング電源の研究に従事。2011年電子情報通信学会電子通信エネルギー技術研究会若手エンジニア論文発表賞受賞。博士(工学)。
概要
日時: | 2015年09月28日(月)、09月29日(火) 10:00~17:00(開場09:30)予定 |
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会場: | 化学会館 7F(東京・御茶ノ水) |
主催: | 日経エレクトロニクス |
受講料(税込み)
- 2日間受講
- 一般価格: 90,000円
- 読者価格: 82,000円
- ■一般価格
一般価格には「日経エレクトロニクス購読(最新号1冊+1年12冊)」が含まれます。 ご送本開始は開催後になります。 - ■読者価格
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- ※受講料には、昼食は含まれておりません。
- ※一般価格に含む「日経エレクトロニクス購読」を登録させていただく方には、無料メルマガ「日経エレクトロニクスニュース」を配信設定いたします。
- ※満席になり次第、申込受付を締め切らせていただきますので、お早めにお申し込みください。
プログラム詳細
10:00 - 17:00、10:00 - 17:00(2日間)
1.スイッチング電源の歴史
2.DC-DCコンバータの回路方式
基本的なコンバータ回路の動作説明
パワーステージの設計例
3.状態平均化法の基礎
4.状態平均化法によるコンバータの解析
5.コンバータの伝達関数と制御機構
6.電源制御の3つの指標
一巡伝達関数
出力インピーダンス
入出力特性
7.制御系設計
降圧型コンバータの制御系設計
昇圧型コンバータの制御系設計
8.系の安定度
- ※途中、昼休憩と午後の小休憩が入ります。
- ※講演時刻等、随時更新いたします。また、プログラムは変更になる場合があります。あらかじめご了承願います。
- ■受講料のお支払い:
- お支払い方法が「請求書」の方には、後日、受講券・請求書をご郵送いたします。
- ご入金は銀行振込でお願いいたします。なお、振込手数料はお客様のご負担となりますので、あらかじめご了承ください。
- 「クレジットカード支払」の方には、受講券のみをお送りいたします。
- ■お申し込み後のキャンセルおよび欠席など:
- お申し込み後のキャンセル、ご送金後の返金はお受けいたしかねます。代理の方が出席くださいますようお願いいたします。
- 会場までの交通費や宿泊費は、受講される方のご負担となります。講師等の急病、天災その他の不可抗力、その他やむを得ない事情により、中止する場合があります。この場合、受講料は返金いたします。
- ■最少開催人員:
- 15名。参加申込人数が最少開催人員に達しない場合は、開催を中止させていただくことがあります。