米国の太陽光発電・蓄電関連企業であるSunverge Energy社は8月5日、オーストラリアの住宅に、太陽光発電と蓄電などのエネルギー貯蔵システムを導入するプロジェクトに、自社のエネルギー貯蔵システムを供給すると発表した。

 Ergon Energy社は、住宅用の太陽光発電とエネルギー貯蔵システムを、米サンパワーから調達する。このエネルギー貯蔵システムを、Sunverge Energy社が供給する。2015年末までに稼働を開始する予定となっている。

 サンパワーは、自社の太陽光パネルとSunverge Energy社のエネルギー貯蔵システムを統合、最適化する。エネルギー貯蔵システムは、出力6kW・容量11.6kWhとなっている。

 オーストラリア北東部にあるクイーンズランド州は、2030年までに電源の50%を再生可能エネルギーで賄うことを目指している。

 この実現に向けた取り組みの一環として、Ergon Energy社は、クイーンズランド州のトゥーンバ(Toowoomba)、タウンズビル(Townsville)、キャノンヴェール(Cannonvale)にある33軒の住宅に、太陽光発電とエネルギー貯蔵システムを導入し、実証実験を実施する。

 日中の太陽光発電の余剰電力を貯め、夜間などに使うだけでなく、将来的には、住宅から電力網に送電できるようにする。電力事業者にとっては、こうした技術によって、電力網の安定化に向けた投資を抑制できるとしている。

 Ergon Energy社の今回のプロジェクトには、オーストラリアの再生可能エネルギー機関(Australian Renewable Energy Agency: ARENA)が、40万オーストラリア・ドル(約3667万円)を支援する。