決算を発表するルネサスの柴田氏
決算を発表するルネサスの柴田氏
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 ルネサス エレクトロニクスは2015年7月31日、2015年度第1四半期(4~6月)の連結決算を発表した(決算概要)。売上高は前年度同期比14%減の1793億円、営業利益は同20%増の324億円、純利益は同41%増の299億円となった。営業利益、純利益ともに2015年5月時点の同社予想を上回った。

 売上高は減少したものの、固定費削減に加え、製品ミックスの改善が進んだことなどにより、収益性が向上した。作りだめによる損益改善の影響などを排除したNon-GAAPベースの営業利益率は17.8%(前年度同期は10.7%)、売上総利益率は44.3%(同37.5%)にまで改善。特に、汎用向け(非自動車向け)事業の収益性が前年度同期比で大きく改善した。

 ここ数年は研究開発費や販売・管理費を抑えてきたが、「今期からは思い切ってギアチェンジし、成長志向の運営をしていく。研究開発費、販売・管理費ともに今後は増加傾向になる」(ルネサス 取締役 執行役員常務兼CFOの柴田英利氏)。

 2015年度上期(2015年4~9月)累計の業績予想も発表した(関連ニュースリリース)。売上高は3640億円(前年度同期実績は4169億円)、営業利益は590億円(同505億円)、純利益は440億円(同351億円)を見込む。