ヴイストンのロボット「Sota」
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ロボットと電子機器を連携させるデモ
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 現在、介護サービスにロボットを導入する動きが活発化している。そんな中、NTTネットワークドロボット&ガジェットプロジェクトグループリーダ主幹研究員の山田智広氏は、ロボットによる介護で、高齢者が受けた指示を聞き流してしまうという問題点を指摘する。「ロボットが高齢者に行動を促したとき、高齢者が実際に取り組むことが重要だ」(同氏)。

 NTTデータ、NTT、ヴイストン(本社大阪市)の3社は、ロボットと電子機器を連携する新たなサービスの共同実験を開始すると発表した(関連記事)。その中で利用例として挙げられたのが、高齢者の見守りサービスだ。ロボットは、ヴイストンの「Sota」を使用する。ロボットが高齢者の自発的な健康管理を促すことで介護士の負担を減らす。

 例えば、高齢者介護において、血圧測定などの健康管理は毎日実施することが望ましい。これをロボットから語りかけることによって健康管理を促していく。他にロボットと、タブレットや血圧計を連携させることで、タッチパネルを利用して体の異常を伝えたり、測定値をタブレットに表示させたりすることが可能だ。

 NTTデータは、東京聖新会、ユニバーサルアクセシビリティ評価機構と共同で2015年3月24日から実証実験を進めており、実用化に向けたノウハウを蓄積している。実証実験では、高齢者から概ね好意的に受け止められたという。「特に女性から好評だった」(NTTデータ技術開発本部ロボティクスインテグレーション推進室室長の渡辺真太郎氏)。

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