米GLOBALFOUNDRIES社は、22nm FDSOIプロセス「22FDX」を発表した(ニュースリリース)。このプロセスを使ったリスク生産を2016年中に始める。

 同社は韓国Samsung Electronics社と提携し、Samsungから14nm Fin FET技術のライセンスを受けて、FinFETでの生産体制を固めている(日経テクノロジーオンライン関連記事)。それにもかかわらず、FDSOIを投入したのは、「FinFETとFDSOIには棲(す)み分けがあり、共存する」(GLOBALFOUNDRIESのGregg Bartlett氏、SVP、CMOS Platforms Business Unit)からだ。FinFETは、高性能コンピューティングやハイエンドスマートフォン向けICなど、性能要求が高い分野を狙う。一方、FDSOIは、メインストリームのスマホから、IoT、ウエアラブル機器向けICなど広く一般的な分野向を狙う。

 「FinFETは性能が高いものの、消費電流が大きい。高性能が要求される分野以外では、むしろ平面トランジスタが使えるFDSOIの方が使い勝手が良い」(同氏)。この高性能以外のIC向けでは、現在、28nmの平面バルクプロセサスが先端である。その次世代プロセスが、今回発表になった22FDXとなる。同氏によれば、約2億5000万ドルを投資して、独ドレスデンにある同社の28nm平面バルクプロセスのラインを2017年~2018年にかけて22FDXのラインに改良する。すなわち、バルクウエハーからFDSOIウエハーに替え、28nmから22nmへ微細化していく。