今後の展開について

 一方、日本では消費者向けにサービスを提供してきた実績がない。日本で今後HD Mapを提供するにしても、ゼロから自分たちで地図を作るか、日本のサプライヤーなどと協力するか、今は検討している段階だ。

 コネクテッドカーに対して、既に提供しているナビ情報やスマホとの連携サービスに加えて、今後は自動車の走行制御に関わるさまざまな情報を提供する予定だ。HD Mapに加えて、車載センサーから得られたリアルタイムの交通情報を提供したり、運転操作を記録することでより人の運転に近い自動運転の実現を目指したりする取り組みなどがある。

 我々は効率的に車載センサーからのデータを収集、解析できるように、2015年6月にクラウド上に収集するデータの標準的な仕様を発表した。Creative Commons Attributionとして一般公開する。主要な自動車メーカーと共通のデータ仕様にするため、2015年夏から同業他社とも協議を進める予定だ(Nokia社のニュースリリース)。

 日経Automotive/日経ビジネスが主催する次世代自動車フォーラムでは、HEREなど自動運転に関する動向をウオッチしていきます。