おかもとポンプの本社工場に設置した試験プラント(出所:おかもとポンプ)
おかもとポンプの本社工場に設置した試験プラント(出所:おかもとポンプ)
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 おかもとポンプ(東京都荒川区)は、太陽光発電の電力で井戸水を汲み上げる「ソーラーポンプシステム」を製品化した。太陽光発電設備と制御盤、水中ポンプ、揚水管、受水槽などを組み合わせたシステムで、太陽光で井戸から水を汲み上げ、高架水槽などに給水できる。

 太陽光発電による直流電流を制御盤に内蔵したインバーターで交流に変換し、水中ポンプのモーターを稼働させる仕組み。

 太陽光で駆動するポンプシステムは、従来から製品化されていた。今回の新製品は、手押しポンプも組み合わせ、太陽光駆動と手押し駆動を同軸1本で併設したことが特徴。太陽光の日射量が十分な場合は水中モーターポンプを太陽光で駆動させ、雨天時や夜間など日射量が不十分な時には、手押しポンプを使用することで、給水できる。

 ポンプの出力は0.55kw、1.1kW、2.2kWの3タイプあり、それぞれの太陽光パネルの最大出力は、1.4kW、2kW、3.5kWとなる。井戸の掘削など工事費を除き、システム全体の設備価格は約400万円になる。オプションで、予備電源として単層発電機を設置できる。

 緊急避難場所になる公共施設や公園、学校のほか、途上国の無電化地域などへの設置を想定している。初年度の販売目標は10台を掲げている。