納入した蓄電システムラック(出所:NEC)
納入した蓄電システムラック(出所:NEC)
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 NECとNECエナジーソリューションズ(米国マサチューセッツ州)は7月7日、米カリフォルニア州の大手電力会社Southern California Edison社(SCE社)に出力2.4MW、容量3.9MWhの大型蓄電システムを納入したと発表した。カリフォルニア州オレンジ郡に設置する。

 今回、設置した蓄電池システムは、変動する再生可能エネルギー由来電力の急増に対応し、SCEが保有する配電網の負荷軽減のために利用される。配電網の安定化を支援する初めてのシステムとなり、効率的な電力網の基盤となるという。わずか7週間で構築した。

 米国カリフォルニア州では、太陽光を中心に再エネによる発電が増加しており、2020年までに33%以上の再エネ導入を電力小売事業者に義務付け、さらに2030年までに50%以上の導入義務を検討している。一方、太陽光発電は、昼夜間の発電量に差が生じるなどの課題がある。

 NECエナジーソリューションズは6月9日、SCE社向けとは別に、米最大の独立系統運用機関(ISO)であるPJM Interconnectionが運営する周波数調整市場向けに、60MWhの蓄電システムを構築すると発表している。