米国の調査会社のNavigant Research社は6月9日、Liイオン蓄電池メーカーの「相対的な評価」を公表した。

 市場シェアだけでなく、市場戦略やその実行力、生産戦略、他社との提携、 技術、展開できる地域の範囲、販売、マーケティング、流通、製品の性能や信頼性、製品ポートフォリオ、価格設定、企業の持続力などを交えて評価したという。

 太陽光発電の出力変動を調整するためのエネルギー貯蔵システムには、エネルギー密度、エネルギー効率、価格を高いレベルでバランスさせることが求められている。Liイオン蓄電池は、こうした面で、現在のエネルギー貯蔵システムに相対的に向く。

 Navigant Research社では、既述した評価項目を総合的に判断して、韓国のLG化学、サムスンSDIの2社を、電力網向けの蓄電池市場を主導している企業として評価している。

 両社とも、電気自動車(EV)、電子機器向けでも、市場を主導するための高品質、低コストな蓄電池を、大量生産する能力を持つとしている。

 他の大手蓄電池メーカーも、市場を主導するだけの能力を持っているとする。一方、新規参入企業は、電力網向けの市場に特化するなど、成長市場のなかでも特定用途向けで健闘しているとする。