図1 AGLで主導的な立場のトヨタは、AGLのコンセプトに基づく車載器の試験機(左)を展示。
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図2 Automotive  Linux Summit 2015の進行役を務めたLinux FoundationのDan Cauchy氏。
図2 Automotive Linux Summit 2015の進行役を務めたLinux FoundationのDan Cauchy氏。
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図3 ルネサス エレクトロニクス社のプレゼンテーションで使用された、AGLの要求仕様の進化を説明する図。
図3 ルネサス エレクトロニクス社のプレゼンテーションで使用された、AGLの要求仕様の進化を説明する図。
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 Linux Foundationは、2015年6月1日から2日まで東京で開催された「Automotive Linux Summit 2015」で、Linuxベースの車載システム用ソフトウエア、AGL(Automotive Grade Linux)の要求仕様書「Requirements Specification 1.0」を発表した。

 AGLは、次世代型の車載インフォテイメント(IVI:In-Vehicle Infotainment)システムに最適化したLinuxのソフトウエアスタック。オープンソースとして自動車メーカー、ティア1(自動車メーカーに直接部品を供給する企業)、半導体メーカーやソフトウエア開発者が共通で利用できるプラットフォームだ。データ転送規格としてはCAN(Controller Area Network)とMOST(Media Oriented Systems Transport)、無線通信方式としてはWi-FiとBluetooth、アプリケーション開発ではネイティブアプリとHTML5に対応する。

 AGLは現在、自動車メーカー、ティア1など55の自動車業界関係企業が参加している。近年、自動車および電気業界、IT業界から注目が集まっており、昨年だけで新規に15社が加入したという。直近では今年5月末にソニーとアルプス電気を含む4社が加入した。