トヨタIT開発センターと富士通が共同で開発中のセキュリティー技術の概要
トヨタIT開発センターと富士通が共同で開発中のセキュリティー技術の概要
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 トヨタ自動車やデンソーなどが出資するトヨタIT開発センターと富士通は、自動車のセキュリティーを高める取り組みで協業する。2社は2015年4月8日、自動車をハッキングから守る技術を共同で開発していることを明らかにした。

 2社が開発中の技術は、自動車に搭載する複数の電子制御ユニット(ECU)の間や、ECUとデータセンターの間でやり取りする情報を暗号化するなどして、セキュリティーを高めるもの。ECUに搭載する専用のICチップで暗号鍵を生成して管理する。加えて正規のECUであることを確かめる認証機能や、ソフトウエアを安全に遠隔で更新する技術もある。

 トヨタIT開発センターの小熊寿氏は、「自動車のユーザーの安全と安心を担保するため、悪意ある攻撃や侵入に対してECUを守りたい」と意気込む。さらに開発中の新しい技術は、ECUなどを手掛ける自動車部品メーカーに対する「今後の設計指針になる」と述べた。