コンパクトで静音設計、可動式なので室内で利用できる(出所:住友電気工業)
コンパクトで静音設計、可動式なので室内で利用できる(出所:住友電気工業)
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太陽光発電用PCSの自立運転と連携できる(出所:住友電気工業)
太陽光発電用PCSの自立運転と連携できる(出所:住友電気工業)
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 住友電気工業は2月19日、家庭用蓄電池の新製品を開発したと発表した。同社の従来製品に比べ、エネルギー効率が20%向上したことで、コンパクト化と低価格を実現したという。太陽光発電システムの自立電力を安定的に供給できる。

 容量3kWh、出力1kWのLiイオン蓄電池を搭載する。独自の高効率変換回路により、充放電に伴うエネルギー損失を従来方式と比べて半減させたことで、同一容量の蓄電池で利用できる蓄積エネルギーが約20%向上した。タワー型パソコン並みのコンパクトなボディに収納し、静音設計のため、事務室やリビングルームなど、室内で利用できる。可動式(キャスター付)、工事不要(AC100Vコンセント対応)のため、移動・設置が容易という。

 系統電力網の停電を検出すると、瞬時に系統電力から蓄電池に切り替わるUPS機能と、電気製品で使用する電力の大きさによって、最大1kWの範囲で充電電力を最適制御する機能を搭載した。これらの機能により、停電時に太陽光発電システムのパワーコンディショナー(PCS)が自立運転した場合、その出力を余すことなく有効に充電できるという。

 通常時はAC入力をそのまま出力し、停電時は蓄電池によるインバータ出力に切り替わる常時商用給電方式UPS(切替時間10ミリ秒以内)を採用した。インバータは商用電力と同じく正弦波電圧を出力する。

 タイマー機能を搭載しているため、夜間に充電した安価な電力をピーク時間帯に利用して経済メリットを得る使用方法も可能。充放電回数6000回以上という。