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「100ドル・数時間」でのゲノム解析目指す、阪大発ベンチャーに革新機構が出資

クオンタムバイオシステムズに33億円

2015/02/10 08:50
大下 淳一=日経デジタルヘルス
産業革新機構などによる出資のスキーム
産業革新機構などによる出資のスキーム
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 産業革新機構は2015年2月9日、半導体デバイスを使った高速かつ高精度なDNAシーケンサーの開発を手掛けるクオンタムバイオシステムズ(大阪市)に対し、33億円を上限とする出資を行うと発表した(リリース)。既にその一部として15億円を出資した。

 クオンタムバイオシステムズは、大阪大学特任教授の川合知二氏、同大学教授の谷口正輝氏らの研究成果をベースに、DNA1分子単位で塩基配列を読み出せる次世代シーケンサーを開発中だ(関連記事1同2)。数nmオーダーの空隙を隔てた金属電極の間をDNAが通過する際に、電極間を流れるトンネル電流が塩基ごとに異なる性質を利用し、塩基配列を高速・高精度に読み出す「ゲーティングナノポア法」を採用する。

 ゲーティングナノポア法は半導体チップに実装でき、解析装置を使って塩基配列を電気的に直接読み出せる。そのため、DNAの増幅や蛍光試薬、レーザー装置での読み取りなどが必要な従来型DNAシーケンサーに比べて「破壊的価格で遺伝子を解析できる」(クオンタムバイオシステムズ 代表取締役社長の本蔵俊彦氏)。原理的には「100米ドル以下・数時間での解析が可能」(同氏)という。

 さらに、増幅などの処理で計測の定量性を失うことがないため、RNAの定量解析やDNAの後天的修飾の解析(エピジェネティクス)といった「これまでのシーケンサーの概念を変えるような解析ができる」(本蔵氏)。まずは、こうした新方式ならではの特徴を生かせる市場を開拓したい考え。長期的には、DNAシーケンサーで高い市場シェアを持つ「米Illumina社をしのぐスループット、価格、精度を実現したい」(同氏)。

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