「エナジーステーション タイプH」(出所:日立マクセル)
「エナジーステーション タイプH」(出所:日立マクセル)
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 日立マクセルは2月4日、壁掛けタイプの屋内用Liイオン蓄電池システム「エナジーステーション タイプH」の受注を開始すると発表した。専用コントローラーと接続することで、家庭の消費電力や燃料電池、太陽電池などの発電量を計測できる。

 同社は2014年8月、本体の厚さ130mmを実現した世界最小・最軽量クラスとなるHEMS(住宅エネルギー管理システム)対応蓄電システム「エナジーステーション タイプC」の受注を開始した。室内の限られたスペースにも横置きで設置可能なコンパクトサイズで、マンション、住宅、小規模オフィスなどに販売している。今回、受注を開始する「エナジーステーション タイプH」は、「タイプC」の壁掛け設置へのニーズに応えたもの。厚さ155mm、質量約30kgのコンパクトサイズで、専用の取り付け金具を同梱し、壁掛け設置を可能にした。

 蓄電システムの導入により、夜間など電力料金が安価な時間帯に充電し、電気料金が高い時間帯に放電することで電力ピークシフトを実現し、電気代節約にもつながるほか、万が一大規模停電が発生した場合には、非常用電源としても役立つ。さらに、UPS機能を搭載しているため、停電を自動的に検知し、瞬間的(0.01秒以下)にバッテリー運転に切り替えられるという。

 ECHONET Lite規格に準拠した専用コントローラー「ESコントローラー」と接続することで、家庭の消費電力や太陽電池、燃料電池コージェネレーションシステムなどの発電量を計測できる。

 ここ数年、蓄電システムは非常時の予備電源として、また、深夜電力や太陽光発電で蓄えた電力を有効活用するための設備として普及し始めている。また、HEMSと併せて使用することで、家庭内の消費電力や太陽電池の発電量を計測し、HEMSから蓄電システムの制御も行えるため、日々の電気代節約にもつながる。ただ、集合住宅や既築住宅、寒冷地では、蓄電システムを屋外に置くことができない場合もあり、室内に設置しやすいよう小型軽量化のニーズが高まっているという。