米国の調査会社のNavigant Research社は1月12日、分散型エネルギー貯蔵システム(distributed energy storage systems:DESS)市場の展望を発表した。2014年の4億5200万米ドルから、2024年には165億米ドル以上に拡大する見通し。

 エネルギー貯蔵分野において、最も急速に成長している市場の一つが、分散型エネルギー貯蔵システム市場だとしている。全世界で激しい技術革新競争が繰り広げられている。

 例えば、2014年の住宅用や事業用の拡大は、業界全体の予想を超えるものだった。そこで、関連企業は今後、数年間の市場の成長に備えた体制を整備中である。

 成長を支えているのが、蓄電池の技術革新である。化学物質の進化によって、Liイオン蓄電池、フロー電池、鉛酸電池などが、分散型エネルギー貯蔵市場を牽引する。

 こうした技術革新によって、電力網を柔軟に運用できるようになり、太陽光発電や電気自動車(EV)、EV充電所、ホーム・エネルギー・ネットワークの導入を促進するとしている。

 今後の課題として、エネルギー貯蔵技術全体のコスト削減、最適なソフトウェアや制御、統合などの技術の確立などを挙げている。