ある治療薬の検索数から推定されるインフルエンザ患者報告数
ある治療薬の検索数から推定されるインフルエンザ患者報告数
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直近3年間のインフルエンザ患者報告数の推移グラフ
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 ヤフーは2014年12月16日、特定ワードの検索数の解析からインフルエンザの流行を予測する「ビッグデータ分析でみるインフルエンザ感染状況:2014-2015」の最新状況を発表した(リリース)。定点当たりの患者報告数と強い相関を持つという、ある治療薬の検索数に基づいて推定した結果である。

 12月8~14日のデータによれば、この治療薬の検索数から推測される定点当たりの患者報告数は5.8人。前週までに続いて高い伸び率を示しており、インフルエンザ感染の拡大傾向が続いているという。

 2014~2015年におけるこれまでの定点当たりの患者報告数に2012~2013年の推移を重ねたところ、2015年の第1週付近で定点当たりの患者報告数がピークを迎えるとの予測が得られた。この結果から、「正月前後にもっとも警戒が必要になることもありえる」(ヤフー)とする。

 また、都道府県別の検索状況からは、これまでに続いて岩手県においてインフルエンザの流行が最も拡大していることが分かるという。高い増加率を示している沖縄県や宮城県、北海道などでも急激な広がりに注意が必要とする。

 「インフルエンザ」というワードの都道府県別の検索割合も調査している。これによれば、12月8~14日に定点当たりの患者報告数が最も多いのは岩手県と推測されるという。埼玉県を中心に関東・東北は西日本に比べて高い数値が続いており、西日本でも奈良県や京都府、沖縄県は比較的高い数値で警戒が必要な状況にある。

 厚生労働省は、定点当たりの患者報告数が岩手県で非常に増えていると発表している。ヤフーの調査結果はこれを良く反映している。