田村市滝根町で運転している「滝根小白井ウインドファーム」(出所:ユーラスエナジーホールディングス)
田村市滝根町で運転している「滝根小白井ウインドファーム」(出所:ユーラスエナジーホールディングス)
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 ユーラスエナジーホールディングス(東京都港区)は、福島県川内村の上川内高塚地区に出力4MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設する。10月30日に川内村と基本協定を締結した。2015年4月に着工して、2016年1月の稼働を予定する。

 約9haの村有地を賃借し、約2万枚の太陽光パネルを設置して発電する。発電電力は、ユーラスエナジーが田村市滝根町で運転している風力発電所「滝根小白井ウインドファーム」(総出力46MW)向けに設置した自社送電線に接続し、東京電力の電力系統に連系し、売電する。同ウインドファームは、富岡町にある東京電力の新福島変電所を通じて、首都圏に電力を供給している。東電が被災地に建設したメガソーラーと連系するのは初めて。

 上川内高塚地区でのメガソーラーの建設計画は、当初、ドイツ企業が主体となって進められていたが、送電線のコストが課題になり、断念した経緯がある。ユーラスエナジーが風力発電向けに敷設していた送電線を活用することで、実現することになった。総事業費は約17億円を見込み、5億円を上限に一部を国の補助金で賄う。補助金の3分の2を基金として積み立て、村に還元することになっている。