今回の保留解除で回答が再開された範囲(出所:九州電力)
今回の保留解除で回答が再開された範囲(出所:九州電力)
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 九州電力は10月21日、再生可能エネルギーの接続申し込みに対する回答を保留していた対象案件のうち、導入規模が小さい一部の申込みについて、回答を再開すると発表した。対象となるのは、9月24日までに接続を申し込み、負担金を請求する前の10kW以上50kW未満の低圧連系のうち「敷地分割」ではないもの。該当する案件は、32万kW、1万1000件となる。

 「敷地分割」とは、同一の事業地における大規模な太陽光発電設備を、小規模設備(例:低圧連系となる50kW 未満の設備)に分割し、複数の連系案件として電力会社との接続協議に臨むケースで、2014年度から設備認定の対象から外れている。

 家庭用の10kW未満の余剰買い取り案件については、当初から回答保留の対象から除いていた。今回の一部の保留解除により、低圧連系については、9月24日以降の新規の申し込みと敷地分割したものを除き、回答が再開されたことになる。

 小規模案件の回答を再開した理由について、九電は「個人事業者、特に住宅に太陽光発電設備を併設している顧客ら、早期の接続や回答保留の解除を求める意見が多いこと。また国からは、安定供給に支障のない範囲で、できる限り配慮した対応を検討するよう要請を受けたこと」を挙げ、「安定供給への影響が比較的小さいと想定される範囲を勘案し、できるだけ数多くの申込みを受け入れられるよう、導入規模が小さい一部の申込みについて、回答を再開することにした」と言う。