非極性面と半極性面
非極性面と半極性面
[画像のクリックで拡大表示]
HVPE法とアモノサーマル法
HVPE法とアモノサーマル法
[画像のクリックで拡大表示]

 2014年のノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏は現在、どのような研究テーマに取り組んでいるのか。その1つが、GaN結晶の「非極性面」や「半極性面」と呼ばれる結晶面を利用した研究だ。これらの面を利用することで、さらに高効率で高出力な発光素子(青色LEDや半導体レーザーなど)を実現できるからだ。

 白色LEDで利用される青色LEDチップや、Blu-ray Disc装置の光源に利用される青紫色半導体レーザーといったGaN系半導体の発光素子では、一般にGaN結晶の「極性面」と呼ばれる面を利用する。GaN結晶の半/非極性面を利用することで、GaN結晶で発生する「ピエゾ電界」の影響を弱めることができるので、発光素子の発光効率向上につながる。