東芝と米SanDisk社は2014年9月9日、NANDフラッシュメモリーの共同製造拠点である東芝 四日市工場の第5製造棟 第2期分を竣工した(リリース)。併せて、同工場内に3次元構造のNANDフラッシュメモリー向けの製造棟(新・第2製造棟)を着工した。両社は同日、四日市工場で竣工式・起工式を開催。東芝 代表執行役社長の田中久雄氏やSanDisk社 President&CEOのSanjay Mehrotra氏など、両社幹部が出席した。

竣工セレモニーでのテープカットの様子
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 東芝は2013年8月に第5製造棟 第2期分を着工した。2014年7月からは東芝とSanDisk社が共同で、15nmプロセス対応の製造装置を中心に、生産設備の導入を進めてきた。この9月から15nmプロセスによる量産を始めており、同月末に製品出荷を開始する。クリーンルームの大半はまだ空いた状態で、市場動向に応じて追加投資し、生産能力を拡充していく。

 新・第2製造棟は、3次元構造のNANDフラッシュメモリー(3Dメモリー)の専用設備を設置するスペースを拡張するために、東芝が建設するもの。かつて200mmウエハーでNANDを生産していた旧・第2製造棟を解体し、跡地に新しい製造棟を建て直す。隣り合う製造棟(第3製造棟)などとの間でウエハーを棟間搬送し、新・第2製造棟は成膜やエッチングによるメモリーセルの3次元積層工程を担う。

 同棟は2015年夏に一部が竣工し、2016年上期には全体が竣工する。竣工した建屋から順次、東芝とSanDisk社が共同で生産体制を構築。2015年度下期(2015年10月~2016年3月)に量産を始める。

第5製造棟の全景(手前半分が第1期分、奥半分が第2期分)
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新・第2製造棟を建設する敷地。奥に見える旧・第2製造棟の解体作業を進めるのと並行して、既に空地となっている手前の敷地(元々は駐車場)から着工する
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