プロジェクトの概要(出典:弘前大学)
プロジェクトの概要(出典:弘前大学)
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 弘前大学とGEヘルスケア・ジャパンは2014年8月26日、アルツハイマー病を中心とする脳疾患の予兆発見と予防法創出に向けた共同研究契約を締結した(リリース)。文部科学省と科学技術振興機構(JST)が主導するCOIプログラムに採択された「脳科学研究とビッグデータ解析の融合による画期的な疾患予兆発見の仕組み構築と予防法の開発」プロジェクトに、GEヘルスケア・ジャパンが参画する(関連ページ)。

 このプロジェクトでは、弘前大学の「岩木健康増進プロジェクト」による過去9年のコホート研究データ(のべ1万人、健康情報360項目)に、2014年の住民検診から得たデータ(約1200件、600項目)を加え、そのビッグデータ解析をGEヘルスケア・ジャパンが担う。これを通じ、認知症を中心とする脳疾患の予兆を発見するためのアルゴリズム・ソフトウエアを開発する。住民の生活データと健康データ、医療データ、ゲノムデータを組み合わせた「ここまで多岐にわたり、しかも長期間に及ぶデータは世界にも類を見ない」(GEヘルスケア・ジャパン)。

 実施期間は2014年6月~2016年3月。参画機関は弘前大学とGEヘルスケア・ジャパンの他、マルマンコンピュータサービス(青森県弘前市)、東北化学薬品、クラーロ、青森県、弘前市、青森県産業技術センターである。

 このプロジェクトは、マルマンコンピュータサービスが統括。GEヘルスケア・ジャパンはマルマンコンピュータサービスや他の参画機関、青森県と共に、弘前大学のイノベーション創出活動を支える。弘前大学はかねて、認知症などの脳疾患をターゲットとし、青森県の「短命県返上」に向けて10年後の平均寿命の飛躍的延伸を目指すイノベーションに取り組んできた。