システムの概要
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 オランダRoyal Philips社と米Accenture社は、脳波を測定できるデバイスとウエアラブルディスプレーを接続したコンセプト実証用ソフトウエアを開発した(リリース関連ページ)。筋萎縮性側索硬化症(ALS)をはじめとする、神経変性疾患の患者の自立支援などに活用できる可能性がある。

 脳波のスキャン機能を持つデバイス「Emotiv Insight Brainware」とウエアラブルディスプレーを連携させるソフトウエアを、The Accenture Technology LabsとPhilips Digital Accelerator Labが共同で開発。Accenture傘下のデザインコンサルティング会社であるFjord社が、ディスプレーのユーザーインターフェースを設計した。

 このシステムでは、Emotiv Insight Brainwareとウエアラブルディスプレーをタブレット端末に接続することで、ユーザーは脳からの指令でPhilips社製のテレビやLED照明、緊急通報サービスなどを制御できる。ALS患者が筋肉や目を動かす力を失った場合でも、タブレット端末に接続された製品を脳からの指令で操作可能という。Emotiv Insight Brainwareは、患者の思考や感情、表情をリアルタイムに検知し、脳からの電気信号を捕えるセンサー技術を搭載している。

 視線や音声による制御も可能だ。ウエアラブルディスプレーを使うことで、視覚的にアプリケーションメニューを操作できるようにしている。