実証実験の概要
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エネルギー管理サービス
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生活支援サービス
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健康管理サービス
健康管理サービス
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地域のサポーターがモニタリング
地域のサポーターがモニタリング
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 シャープは、高齢者の見守りや健康管理と、家庭向けエネルギー管理システム(HEMS)を組み合わせたサービスの実証実験を、2015年1~3月に神奈川県大井町で実施する。

 神奈川県が公募した、地域住民のニーズに即した「地域課題対応型EMS(energy management system)サービス」を提供するビジネスモデルの事業者として、シャープが選ばれた。この実証実験では、高齢者が住む世帯を対象に参加する10世帯を募集し、(1)エネルギー管理サービスと(2)生活支援サービス、(3)健康管理サービスを提供する。

 参加者宅には、HEMSや見守り、健康管理に使う各種機器をシャープが貸与して設置。その上で、地域のサポーターや家族が、参加者宅の状況をインターネットを介してパソコン端末でモニターする。具体的なサービスの内容は次の通り。

 (1)のエネルギー管理サービスでは、参加者宅内のテレビや白物家電をHEMSでネットワーク化する。家電にスマートタップを取り付け、利用状態や消費電力の情報を収集して、シャープが管理するクラウドサーバーに蓄積する。これに基づき、参加者は日々の電力使用状況などをタブレット端末やスマートフォンで閲覧できる。電力使用実績に基づくアドバイスも提供し、節電を促す。

 (2)の生活支援サービスでは、見守り機能に必要な専用機器をテレビに接続し、健康状態に関するアンケートを毎日実施。HEMSを介した各機器の電力使用状況から得られる生活リズムの情報と併せて、きめ細かな見守りを可能にする。

 (3)の健康管理サービスでは、参加者に貸与するタブレット端末にインストール済みのアプリ「未病倶楽部」を使って、体温や血圧、服薬履歴などを管理できる。アンチエイジングゲームや体操のメニューを通じた健康維持にも取り組める。

 これらのサービスを通じてシャープが取りまとめた情報は、地域のサポーターや参加者の家族が定期的にモニターし、見守りに役立てることができる。シャープはこの実証実験を通じ、地域住民が求めるサービスの範囲や利用条件を検証し、エネルギー管理に安心や安全、健康管理の要素を加えたソリューションを実現する考え。