工場内の機器に取り付けた無線電力センサー
工場内の機器に取り付けた無線電力センサー
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パナソニック デバイスSUNX竜野で開催した記者発表会で同社社長の赤木智氏が会見した
パナソニック デバイスSUNX竜野で開催した記者発表会で同社社長の赤木智氏が会見した
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 省エネ支援機器を開発・製造しているパナソニック デバイスSUNX竜野は、無線通信機能を備えた消費電力センサーを2014年6月30日に発売した。最大15台のセンサーを使いバケツリレー式にデータを転送することが可能で、配線を敷設しなくても16km離れた機器の消費電力をモニターできる。広大な工場・店舗の節電・CO2排出量削減の支援システムを低い敷設コストで実現できるようになる。

 同社は、無線通信機能を内蔵した温湿度センサーおよび照度センサー、これらと無線通信する親機ユニットを2013年12月までに発売していた。今回の製品化で、温度、湿度、照度、電力のセンサーシステムを無線で構築できるようになる。

 今回の電力センサーは、ユーザーが無免許で利用可能な920MHz帯を使っており、電力センサー間および電力センサーと親機ユニット間で、電波環境が良ければ最長1kmの通信が可能である。通信距離が最長200mにとどまっている温湿度センサー・照度センサーとの中継機能も備え、バケツリレー式のマルチホップ通信で10kmを超える遠方の親機ユニットへの無線伝送が可能だ。今回の電力センサーを直線状に15台つないだ場合に16kmの無線通信ができることになる。メッシュ状のネットワーク構成として、センサーと親機ユニットの経路を複数確保して、データ伝送の信頼性を高めることもできる。