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 ソニーは、非接触ICカード技術「FeliCa」を用いた電子お薬手帳サービス「harmo(ハルモ)」の試験提供エリアを拡大する(リリース )。従来の神奈川県川崎市に加え、2014年7月からは同県横浜市でも提供する。

 harmoは、薬局などで調剤された薬の履歴などのデータを、クラウドサーバー上で電子的に管理するサービス。FeliCaのチップを埋め込んだカードを薬局の端末にかざすだけで、調剤履歴の閲覧や調剤情報の記録を行える。

 調剤履歴に加えて、利用者がスマートフォンで入力した副作用やアレルギーなどの情報も薬局側で一元的に把握できる。データをクラウド上に保管し、利用者の家族間で情報を共有できるため、保護者がスマートフォンを使って子供の調剤情報を管理したり、離れて暮らす高齢者の状況を家族や親戚が見守ったりして、薬の正しい服用をサポートできるという。薬局側は、専用のソフトウエアを導入したパソコンやタブレット端末、カードリーダーなどを用意すればシステムを構築できる。

 また、harmoでは利用者の個人情報とデータを分離し、データのみをクラウドサーバーに保存する。このため、セキュリティレベルの高いクラウドサービスを実現できることに加え、個人情報を含まないデータを利用者の同意を得て蓄積し、統計データとして活用することも可能だ。例えばソニーは、統計データを自治体に提供して感染症の流行情報の発信を支援したり、製薬会社に提供して、服薬で生じる可能性のある有害事象の早期発見を支援したりするといった活用方法を提案していく考え。

 harmoの試験サービスは、2013年秋に神奈川県川崎市全域で開始。薬局数、利用者数とも拡大しており、2014年6月までに約110の薬局が導入し、約2400人が利用しているという。2014年7月からは、川崎市に隣接する横浜市4区(青葉区、都筑区、鶴見区、港北区)内の薬局に対しても、試験サービスを提供する。