発売する消化管用内視鏡2品種
発売する消化管用内視鏡2品種
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 富士フイルムは、100万画素(メガピクセル)級のCMOSイメージセンサーを搭載し、高精細・高画質を実現した消化管用内視鏡2品種を2014年6月16日に発売する(リリース)。新設計のレンズを搭載しており、最短2mmの距離から病変などを細部まで観察できる。同社は今回の新製品を「第87回日本消化器内視鏡学会総会」(2014年5月15~17日、福岡国際会議場)に出展する。

 発売するのは、上部消化管用汎用内視鏡「EG-600WR」と、下部消化管用汎用内視鏡「EC-600WM」の2品種。キセノン光源を用いた同社の内視鏡システム「Advanciaシリーズ」に向ける。同社の消化管用内視鏡として初めて、100万画素級のCMOSセンサーを搭載した。このCMOSセンサーと独自の画像処理技術を組み合わせることで、優れた解像度を持つ明るい静止画と、高精細で滑らかな動画が得られるという。加えて、コントラストが高い画像をリアルタイムで生成する分光画像処理機能を使うことで、表層血管・病変の視認性が向上し、病変の早期発見やスクリーニングが可能になるとする。

 さらに、新設計のレンズを搭載したことで、最短2mmからの近接観察が可能となった。内視鏡を近づけるだけで65倍相当の拡大効果が得られるため、病変をより細部まで観察できる。

 医師のストレスや患者の負担を軽減する目的で、操作性や挿入性も向上させた。EG-600WRでは、消化管内の粘液などを除去するウォータージェット用管路を、同社の上部消化管用内視鏡として初めて内蔵しつつ、従来機と比べてさらに細径化した。先端部外径は9.2mm、軟性部外径は9.3mmである。EC-600WMでは、微妙な力加減を先端部に伝わりやすくするため、手元から先端に向かって連続的に硬さを変化させる軟性部を採用し、挿入性を向上した。