5月8日に執り行われた八尾太陽光発電所の起工式(出所:新日本コンサルタント)
5月8日に執り行われた八尾太陽光発電所の起工式(出所:新日本コンサルタント)
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 建設コンサルティングの新日本コンサルタント(富山県富山市)は、富山市八尾町上笹原の市有地約2万8000m2を借り受けてメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設すると発表した。出力は1260kWで、11月から売電を開始する。

 敷地は富山市の山間で、冬季の積雪は平均で1.3~1.4mに達するため、架台の高さを1.5mに引き上げて積雪の影響を抑える。設置角度はパネル面に降り重なる雪が滑り落ちやすくなる30度に設定した。年間の日照時間が少ない地域だが、出力630kWの パワーコンディショナー(PCS)2台に対して1416kW分のパネルを設置して発電量に対する投資効率を高める。PCSは東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製、パネルはネクストエナジー・アンド・リソース(長野県駒ケ根市)製を採用した。投資総額は約4億円で、年間の発電量は約120万kWhを見込む。

 建設地はカドミウム汚染田を復元するために土を採取した跡地で、市が太陽光発電所建設を公募した。「積雪への耐性を十分に考慮した工法で安定した事業運営を見込める計画」が評価され、採用された。賃借期間は2034年までで、賃借料は1m2当たり年間25円と割安。同社はスクリュー杭基礎工法を採用するなど建設コストも抑える。