米Ideal Power社は4月、米国カリフォルニア州の電力網向けに、容量30kWの蓄電システム用パワーコンディショナー(PCS)を20台、納入するための初期発注(initial purchase order)を受けたと発表した。

 同州では、電力供給量に占める再生可能エネルギーの割合を3分の1まで高める義務を電力会社に課している。また、再生可能エネルギーの導入に伴う出力変動を緩和するため、大手電力会社に対して、2020年までに最低で合計容量1.3GWという大規模な蓄電システムの調達を義務付けている。

 今後、同州で急増が見込まれる太陽光発電や風力発電は、天気によって出力が不安定になるため、電力網に大量に導入すると、電力の周波数や電圧が不安定になりやすい。太陽光発電や風力発電の急激な出力変動に対応して、蓄電池で充放電することで、電力品質が安定する。

 Ideal Power社は、発注企業や発注の詳細について、顧客機密保持契約のため非開示としながら、業界を主導している蓄電システム企業で、稼働開始後には共同で発表する予定としている。

 Ideal Power社の蓄電システム用PCSは、トランスレス方式のため、小型、高効率な点が特徴という。